恵山は9つの峰を持ち、主峰の高さは330mもあります。ここには"唐代の茶神"と呼ばれた陸羽により名づけられた"天下第二泉"があります。園内には湖や子ども向け遊具コーナー、ミニ動物園、ミニロープウェー、登山道などがあり、早朝は太極拳やダンスを楽しむお年寄りでいっぱいです。お薦めのは、南北朝時代に建てられたという古刹「恵山寺」、明代から清代に造園された「寄暢園」、湧き水が有名な「天下第二泉」などです。

【錫山】
錫山は漢代までは多量の錫を産出した所で、漢代になりこの山から錫がとれなくなったことから無錫の名と付けられました。古華山門から入ると、恵山寺、寄暢園、天下第二泉などこの公園の精華ともいえる見所が連なります。

【恵山寺】
恵山寺は江南の名所のひとつで、南北朝の時代に造られました。清の乾隆皇帝が南下したとき、数回恵山寺を訪れ、肉筆で「恵山寺」の額を書きました。恵山寺の主な見所は唐、宋の経塔、金剛殿、雪花橋、日月池、御碑亭などです。古華門の東側へ行くと寄暢園があります。

1684年、改築され、中国造園の粋が集められ、完璧な美が造り上げられました。寄暢園の東部は南北方向に長くのびた池が１つあり、水辺には池を囲む廊下があります。廊下の中部には六角亭があり、中には石卓、石腰掛けがあります。ここで乾隆皇帝と寺の僧とが将棋の勝負をしたといわれています。廊下の末端には「知魚檻」という方亭があり、観客はここで魚を観賞できます。

池の北側には林が茂り、奥に八音澗があり、天下第二泉の水が流れこんでいます。寄暢園は恵山九峰、錫山龍光塔と一体になり、庭園建築の中の景色を借りる手法の模範になりました。北京頤和園の中の「諧趣園」は、この寄暢園を模倣して造られたのです。

【天下第二泉】
天下第二泉は唐代（紀元７６６～７７７年）に掘り開かれました。中国の茶聖陸羽が、恵山泉を天下第二泉と定めています。また、宋代の徽宗皇帝は、この泉の水を貢品と指定しています。